四谷大塚の10月合不合ならでは、の話題が続きます。
志望者の偏りは女子校にも顕著です。
2017年の実受験者数と2016年10月合不合時点の志望者の比率。
女子校で高い順に
吉祥女子57%
大妻54%
香蘭女学校51%
学習院女子51%
鴎友学園女子47%
立教女学院45%
合格者の比率は
吉祥女子30%(S)*
大妻31%(Y)*
香蘭女学校27%(Y)(N)
学習院女子24%(S)*
鴎友学園女子19%(S)*
立教女学院39%(S)
(S)合格者1位=サピックス,(N)同=日能研、(Y)同=四谷大塚
*の学校は全入試日程を合計した合格者比率
2017年の実受験者数と2016年10月合不合時点の志望者の比率。
低いのは
フェリス女学院27%
横浜共立学園31%
山脇学園28%
横浜雙葉38%
合格者の比率は
フェリス女学院18%(S)
横浜共立学園23%(N)*
山脇学園26%(Y)*
横浜雙葉17%(N)
四谷大塚の合格者比率が、実受験者数と10月合不合時点の志望者の比率を
常に下回っているのは、10月合不合に四谷大塚以外の塾生が
参加していることで説明ができますが、
実受験者数と10月合不合時点の志望者の比率が低い女子校は、
横浜共立学園、横浜雙葉をはじめとして、
フェリス女学院も山脇学園も日能研在籍生に人気が高く、
日能研の合格者数も多い学校なのです。
10月合不合に参加する他塾生に日能研在籍生はほとんど
含まれていないということでしょう。
つまり合格率はともかく、志望者層の薄さは女子校、
とりわけ神奈川生を中心に表れています。
裏返せば、日能研のもっとも強いエリアの学校=
実受験者数と四谷大塚10月合不合時点の志望者の比率が低い学校となります。
これは男子校でも
栄光学園24%、聖光学院33%、浅野34%、逗子開成30%という数字を
見ればわかることです。
ただし、合格者数1位塾のマークをつければ、
栄光学園(S)、聖光学院(S)、浅野(S)、逗子開成(N)ですから、
聖光学院のようにNNが設定されていない学校のサピックス生は
10月合不合に参加してこないということなのでしょう。
ふつう中学受験を決めてから、塾を選ぶわけですが、
塾を決めてから志望校を選ぶと思わぬミスマッチに泣かされる
こともわかるかと思います。
かといって「とりあえず最難関校志望」だからサピックスという
のも安直な発想だと言えます。
実は聖光学院に限っては10月合不合の志望者に対しての
四谷大塚合格者数は、10月合不合非参加者の合格率より高い、
という数字が出ています。
塾業界、ニーズを煽って、実績をあげる構造は避けられない
ということです。
併願者データの分析からここまで行きつくとは
当初想定していませんでしたが(笑)、
ひとつは間接的に会場テストの偏差値の信頼性を
問う結果になったのではないかと思います。
また、大学合格実績といっしょで、
有名校合格数だけを気にかけて塾選びをすると、
思わぬ事態に陥る…そういう話でした。
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