なぜ中学受験をするのか、をしっかり念頭に置いた上で、
志望校をしっかり選ぶ、合格のために対策を重ねていく…。
すべての受験生がそう進むわけではありません。
それにしても、合不合の併願データをしっかり分析したら、
かなりショッキングでした。
そんな甘いイメージではうまく行かないだろう…
というか理想と現実のギャップに「戸惑って」いる???
残念ながら保護者の覚悟が足りないんでしょうね。
混乱を意図した「妄想」とは受け取りがたいものがありました。
それでも大丈夫です。どこかには受かります(笑)。
とはいえ塾ってそこをあまり救ってくれないようですけどね。
あとは自力でがんばるしかない、と。
前々回、3大模試うんぬんというタイトルの記事を書きましたが、
会場テストの結果は果たしてどのように参考になるのだろうか…と
掘り下げれば下げるほどに思います。
試験度胸をつける、という部分ではデメリットにはなりませんが、
・志望校が固まっていない
・志望校が偏っている
この2点から導かれる偏差値はプロの補正を考慮しても、
志望校と会場テスト(もしくは塾)が合わないと混乱が増幅する構図が
よーくわかりました。
次回の記事では男女別に学校ごとの偏りを紹介してみます。
合格者が多ければその学校に強い塾なのかと思っていると、
それはかなりの勘違いのようです。
合格者の多い塾は受験者も多いからです。
よく有名塾は合格者数を伸ばしている!と広告で主張しますが、
合格率を伸ばしている!とはいいません。
今年度は在籍〇名の出した結果です、言い切っている、そんな実績に
透明性のある塾に通っていますか?
ならよいのですが。
10月合不合にサピックス生や日能研生が混入している可能性も
ふまえた上で、こういうふうに数字を見ました。
●(10月合不合をベースに)実際の入試の受験生占有率と、合格者占有率の比較
両者に差があればあるほど(前者の数字が高いほど)、
1.10月時点には志望していたが、実際には受験していない
2.10月合不合参加者の合格率が低い
この2点のいずれか、もしくは両方が言えます。
特に入試が1回しか行われない学校ではそれが明らかでした。
繰り返しますが、塾の実績を伸ばすために塾生をその学校を受験するように誘導し、
受験する母集団を大きくすることで、実際の合格者数も増える、と考えることができます。
というわけで、ほんのさわりだけ紹介しますが、
2016年・10月合不合(の志望者数)でその3か月半後の
実際の受験生(2017年度受験生)の比率が高かったのは、
早稲田実業で67%、早大高等学院で64%と突出していましたが、
合格者数における四谷大塚公表数の比率はそれぞれ37%、32%。
10月の志望のまま、受験したと仮定すると、10月合不合志望者の合格率は
それぞれ17%、19%。でも入試全体の合格率は30%、37%。
このデータを裏返すと、、10月合不合志望者「以外」の合格率は
それぞれ58%、69%と、10月合不合を受けないほうが3倍以上の合格率
という計算になってしまいます。
さすがにこれでは理にかないません。
入試全体の合格率に30%、37%に揃えるためには、
それぞれ10月合不合時点の志望者の45%、49%が受験を断念しないと
同程度の合格率にはなりません。これも不自然な話です。
よって10月合不合の参加者はこの例に挙げた両校に対しての
合格力が相対的に不足していることが明らかだということになってしまいます。
この両校とも合格者ベースで四谷大塚<早稲田アカデミーとなっている
数少ない学校ですが、こうなると10月合不合に参加しない
ワセアカ生が高い合格率になっていて、10月合不合に参加するワセアカ生は
合格率が低いことのかもしれません。
すべてにおいて、受験生の母集団が多ければ、合格者数も増えるのかと
いえばそうとは限らないこともこの事実から察しがつくと思います。
早大学院の合格者がもっとも多い塾はサピックスですから。
いっぽうで10月合不合志望者「以外」の合格率のほうが低めに
出ている学校も見られることから、それぞれの塾の状況に合わせて
練り込んだ戦略が透けて見えるようです。
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