偏差値の信頼性は偏差値自身が語っているように思います。
首都圏模試の結果偏差値で80%合格可能性ライン、
開成が78で桜蔭が76でした。
80%合格可能性ライン最低の学校はどこでしょうか。
中堅以下の多くの学校で合否ボーダーが消えて、
ラインが引けなくなっていることを書きました。
結果偏差値が例年に比べてリアルさを増したのでは?
と書きました。
80%ラインの最小値は40で、50%ラインの最小値は36です。
ここまで来ると下位校への合格は容易、
なのではなく、80%ライン、50%ラインが引けていること自体が
特殊です。
その証拠に、
80%ラインが42以下で引かれているのは、
足立学園、京華、佼成学園、日大豊山、女子美大付属、
玉川聖学院、和洋国府台女子、淑徳巣鴨、東海大相模、
(※合格ラインが低い日程を抽出)とこれだけです。
男子校4校、女子校3校、共学校2校の9校。
ところが昨年までボーダーが引かれていて、17年入試で
結果偏差値が出なかった学校の中には50台後半の学校も
珍しくありません。
そのほとんどが実質倍率1倍台前半の学校ですから、
不合格者を見つけにくい入試だったことが推測できます。
首都圏模試センターの参加者が減ったことが、
合否のラインが引けなかった原因であるとは
にわかには考え難いわけです。学校によっては
合否ラインは40台でも引かれているわけですから。
これがリアルさを増した、と見なす根拠です。
ところが四谷大塚、日能研の結果偏差値を見て
この部分で違和感を感じました。
大人の事情といえば、それまでですが、
けっこう多くの学校で80%偏差値が引かれています。
四谷大塚では2/1男子だけで16校が偏差値40未満で合否ラインが
算出されています。最低は35です。
2/1女子では24校。このうち女子校が15校。最低は35。
50%偏差値の最低は30です。
日能研はというと2/1男子で13校、同女子で14校が
39以下で80%ラインが引かれています。
四谷大塚と首都圏模試の偏差値に7~12の差があるはず
でしたが、中堅下位では差がないようです。
合否ラインはないよりあったほうが受験生の目安に
なるでしょう。
ただし、そこでリアルさを失う結果にもなりかねないと
思いました。
繰り返しますが、学校側からすると校名が偏差値表から
消えるのは困るわけです。
たとえ実質倍率1.1倍でも、偏差値表には載っていたい。
この状況下では、進路実績的に
少しでも将来有望な学校を見つけ出すのは至難の技です。
有望な学校が皆無なのではありません。
どちらかというと玉石混交です。
四谷大塚・日能研ともこの80%偏差値40前後が
これだけ難解になっているとは想像していません
でしたが、これはあくまで日程別の横長の一覧に
こだわっているからでもあります。
首都圏模試のように学校別の一覧を作っておけば、
リアルさはもっとしっかり見極められることでしょう。
そこでこう思います。テスト主催者自身、
一覧表を作成する側もそこまでリアルな偏差値は
不要と考えているのでは?
せっかくですから、もう少し偏差値表の矛盾と、
いっぽうで拾い集められるリアルさを続けたいと思います。
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