結果偏差値の5年前との比較・男子編は
抽出76校(上位進学校+人気付属校の初回入試)の
80%偏差値の平均上昇幅は2.3でした。
2012年、2013年あたりと比較すると
2017年偏差値はかなりリアルになっているように
感じます。
ということで、昨日の表(記事末に再掲)2012年と2017年の比較と
2016年と2017年の比較を併記しています。
上昇幅がもっとも大きいのは
中央大学附属横浜で
54→58→58→60→63→66
という推移。
受験者数のピークは2013年で、その後3回入試が
2回入試になったこともあり、総受験者数は減少傾向。
ただし2017入試は前年と比較して
1回入試の合格者数を絞り込み、
2回入試(午後入試)の合格者を多く出していたので
1回入試が難化して両者の差がぐっと縮まりました。
東京の中央大学附属・男子は80%ラインが64で、
50%ラインが58、横浜は80%ラインが66で
50%ラインが63ですから、すっかり逆転しました。
中央大学附属は横浜線から八王子乗換で通学可能なので
両校が多少競合しているのかもしれません。
横浜は強気に入試回数を減らしたことが
功を奏しているように思います。
MARCHへの内部進学率が高い付属校、
男子の80%偏差値レンジは64~67といった感じですから
ここに揃ってきたようです。
中央大学附属横浜の次にここ5年間で難化したのは
広尾学園で5年間の伸びは9です。
2012年は59で2017年は68まで難化しました。
この2月1日午前の本科は実質倍率が2016年の
3.5倍から、2017年は4.0倍へ上昇していますから、
これも偏差値上昇に反映しています。
進路実績を見るなら人気を集めて当然の学校でしょう。
この2校の次に目立つのは栄東のA日程。
実質倍率1.3倍で2800名もの合格者を出す入試ですから
ライン上昇は信じがたいものがありますが、
80%偏差値が68に対して、50%偏差値は62と幅がありますから、
少ない不合格者の中に上位層が含まれている傾向と
言えそうです。
上昇幅8のうち、2016→2017の伸びが4であることに
カギがあるのかもしれません。
いっぽう80%ラインが下がっている学校。
進路実績の停滞を入試の合格ライン偏差値のダウンに
求めるのは好みませんが、
すでに進路実績が停滞もしくは低落傾向にあるなかで
入り口の難易度も下がる、結果的に不人気校化するのは
かなり深刻な状況のように思います。
表でピックアップした中には進路実績とは相関していない
学校もありますが、これは次年度人気が復活するのでは?
と思ったりもします。
ここで学校ごとに取り上げることはしませんが、
後日、合格ラインが一律に上昇する傾向を
掘り下げるときに言及したいと思います。
クラス別・コース別募集をしつつ、合格ラインを調整する
ことで一定の受験生を確保する戦略は可能ですが、
いったん受験生に敬遠され始めると、実質倍率が低下し、
あっという間に合格ラインが下がるように思います。
fc2ブログのほうでも詳細に分析していますが、
2017年春の大学合格実績は募集の目玉にできるほど
伸ばしている学校はかなり少数のようです。
入学した生徒を6年間で着実に伸ばすことができていないと
いくら上位の進学校でも急落する怖さを感じる結果です。
(↓5年前と比較して80%偏差値が4以上上昇)
(↓5年前と比較して80%偏差値が横ばい、もしくは下降傾向の学校)
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