こうして偏差値にはいろいろな側面があります。
それにしても首都圏模試の結果偏差値をじっくり見ていると
妙にリアルです。
あくまでも結果であって、次年度入試の予想偏差値とは
違うものになるはず、と思わざるを得ません。
学校にとって急にボーダーラインが突然消滅するのも
ショックですが、入試も毎年毎年の積み重ねですから、
都度都度の現状分析が必要です。
そういえば、かつて合格最低点が固定されていた
学校がありました。受験生の得点力も、問題の内容も一定で
ないとすれば、得点分布を見ながら合否を決めるべきだと
思うのですが、合格が当日発表だったり、多めに発表しないと
実際の入学者の歩留まりが悪かったりなどの理由で、
ルーズな入試になってしまうのでしょうね。
これでは望む生徒は選抜できません。
自分の記憶しているその学校は
現時点ではかなり苦境に立たされています。
今春は結果偏差値が出ていたとしても、
合格者を多めに発表しておこうということで、
結果的に競争倍率が低くなり、全入に近づくのも
間違いなくボーダーが消滅する予兆でしょう。
また、その前段階を考えてみると、80%ラインの下降と
80%ライン、50%ラインの開きも関連する要素です。
人気校、激戦校ではこの80%と50%ラインの開きが
最低の3ですが、この差が5、6、7と開いてくると
どんどん広い範囲で合格者が出ているということになります。
進路実績上位の学校でも、こうして合否のボーダーが
薄くなりかかっている学校がけっこうあるようです。
また、結果偏差値を見ていて思うのは、かつては
入試回が進むにつれて難易度が上昇する傾向でしたが、
そういった激戦校が減っていること。
後半日程でも難易度が変わらない、という学校は
まだいいのですが、日程が進むと志望層が一気に薄くなる、
そんな学校も合否ボーダー消滅予備軍じゃないかと
思います。
またこれと対照的に特待生入試、奨学生入試だけが
ボーダーラインが10も15も高い学校も見かけます。
これだけ合格ラインに差があると
まず第一志望ではないわけですから、
受験生側から見て、押さえとしての合格はまずよしとしても
どの程度が実際に入学して6年後の進学先はどうなっているのかが
気にかかります。
それは特待生入試を起爆剤として全体の進路実績を底上げした学校は
ほとんど記憶にないからです。
これは午後入試にも似たようなことが言えます。
この結果偏差値を見ていても毎年毎年中学入試が流動している
ことを感じます。
入試状況と進路状況の関連で見えてくるものは多い
ということです。
これら偏差値の変動に進路状況を重ねて掘り下げられる例を
少し探してみようかと思います。
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