都立中高一貫に続いて偏差値に関連した話題を
進めたいと思い、今回結果偏差値を分析することにしました。
当初は人気校は毎年のように偏差値が上がり続け、
受験者数の増減にかかわらず、難化を続けるのは
その会場テストの偏差値では、実際の難易度が測れなくなって
いるのでは?という仮説のもとに
難易度上昇が止まらない学校の掘り下げを考えていた
わけです。
「難易度が測れない」では、会場テストとして十分に
機能していない、わけで、さまざまな会場テストに
受験生が分散する状況もその背景ではないか?とも
考えました。
ところが、そんなことより、です。
先入観というものはあるもので、
かつて受験情報誌を制作していたときに
四谷大塚提供のデータで
「データ不足のため」で偏差値が出てこない
学校が多くあり、その入試状況を照らしあわせて
みると、そのほとんどが募集定員>入学者数が
はっきりしている(充足率が低い)学校ばかりでした。
当該の学校から言わせると、
「偏差値表に校名が載らないのは悲しい。下のほうでも
いいから載りたい」
なのですが、会場テストでの実際の志望者が少なければ
その望みはかないません。
そのいっぽうで首都圏模試ではほぼすべての学校・入試回に
偏差値が割り当てられており、まあそこは
大人の事情もあるのかな、と長い間思ってきたわけです。
今回、その首都圏模試センターでも
「予想」偏差値と「結果」偏差値では別、という立場が
明確になり、状況とは変化するものであるのを
認識するのと同時に、中堅以下の学校が必死に
「受験者数を増やそう」と努力してきた結果が
その努力ほど報われていない厳しい現実を知りました。
いったい受験生が何人いれば、合否のラインが明確になるのか?
学校ごとに置かれている状況は違いますが、
ある神奈川の女子校では5回の入試で300名以上の受験生を集めているにも
かかわらず実質倍率がすべて1.1倍で、昨年出ていた
全入試回の合格ボーダーが消滅しています。
昨年偏差値47だった80%ラインがことしは「算出不能」と変わりました。
これは重要な示唆だと思うわけです。
たくさん受験生がほしい。たくさん入学してほしい。倍率が下がる。
偏差値が算出できない。(=入試として機能しない)
学校側のホンネは偏差値が出なくても
合格をたくさん出したいのかもしれませんが、偏差値表から校名が
消えれば逆効果。そこで「予想」偏差値なら従来通り、というわけです。
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