高校募集のない完全中高一貫校では気にかけることのない要素。
それは中高一貫生と高入生のどっちが進路実績的に優るか、
という部分です。
特に差がなくほぼ対等、というのが学校の側からすれば理想です。
ほぼ対等とは言えなくても、気になるほどの差がないケースも
許容範囲でしょう。
中学受験する側からいえば、一貫生優位であってほしい、
というのもじゅうぶん理解できますが、
現実はどうでしょうか。
中高一貫生=高校における上位クラス「以上」という
バランスを前面に押し出している、高校募集メインの学校は別にして、
中高一貫生:高入生が半々もしくは、中高一貫生が多数派という
学校ではこの中高一貫が進路実績面で優位かどうかを
外部には明らかにしない学校も実は多いのです。
以前編集部で依頼していたアンケートでは、特定の難関大学については
中高一貫生と高入生それぞれの進路実績をきちんと回答している学校も
多くありました。比率にしてほぼ7~8割。
ある取材企画で訪れた学校では
「一貫生だけ抜き出すと高入生と合計した数値よりもかなり優秀ですね」
と切り出すと先方の担当者は
「そうなんですか?本当ですか?」
単に記事されたくない大人の事情でとぼけただけかもしれません。
また別の学校でも似たような進路実績でしたが
「高校募集もしているので、中学募集だけ取り出して持ち上げるのには
抵抗がある」
というリアクションでした。
情報公開をしていても、中高の場合、両方の募集事情の側面を
ケアしないとストレートに語れないことがこの2校の取材経験で
よくわかった気がします。
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