5、6年前のことですが、ある進学塾の関係者が協力して、
公立中学の調査書点分布を調査した資料を見たことがあります。
相対評価の時代は5が7%、4が24%、3が38%、2が24%、1が7%
のように決められていました。
1クラス40人とすれば最高評価の5は2人か3人です。
学年200人とすれば5は14人まで。
その中学全体の学力レベルが高かろうが低かろうが関係ありません。
学校差がある場合、これでは不公平感が募ります。
しかし、相対評価から絶対評価に変わった最初の頃は、
学校差がより大きくなったのです。
相対評価の時代は学年平均の評定点は、言わずもがなの3.0ですが、
絶対評価に変わって3.9という学校もあれば3.2という学校も出たのです。
絶対評価は正確なのか。
誰にも分りません。
絶対評価は公平なのか。
誰にも分りません。
結局は「調査書ってやだね、怪しいね」となります。
じゃあ、学力検査イッパツで行きましょう。
「そんな怖いことできないよ」です。
これが高校入試を受験する側のメンタリティなのです。
笑撃的だったのは、千葉のケースで、偏った評価を行った
中学に翌年補正が入り、甘い評価、辛い評価の学校が
ころころ入れ替わりました。
結局、「中学のレベル」という要素はさほど大きいわけでなく
絶対評価って出たとこ勝負、という印象を強くしました。
千葉では年度ごとに中学間の絶対評価のバラツキを算出し、
平均値は低い学校はゲタを掃かせ、高い学校は数値を丸める
補正制度を採用しました。これでは相対評価から絶対評価に
変更した意味が全然ありません。
公立高校入試のこういった永遠に平等感を追い求める
エンドレスな制度変更に比べると、中学入試は実にシンプル、
なんて思えてくるわけです。
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