さてさて、中学受験を決断するにあたって、
その県の高校入試の知識もそれなりに重要という話を展開して
きました。
なんとなく中学受験で進路を決めたほうがラクできる…
といったような安直な決断ではリスクが大きいということでした。
中学受験のほうが費用もかかるし、難易度も高い。
高校受験のほうが費用もかからないし、難易度は低い。
そういった構造を理解することなく、見栄だけで
中学受験を決断するリスクの話でした。
高校入試の話から次の話題を探していましたが、
まだその周辺に知っておくべき背景があるようです。
というわけで中学入試と高校入試の相関の話へ
展開したいと思います。
中学受験における保護者の見栄の話は
また別の機会に。
中学受験の2~3割は保護者の見栄でできていますからね…。
さて、中学受験は特殊です。
なぜ特殊か。
ごく一部の人しか中学受験をしないからです。
同じ東京でも、
中学受験をする比率が公立小学生の3割に近い地区もあれば、
1割に満たない地区もあります。
特殊でしょう。
中学受験は準備費用も学費もバカにならないので、
ご家庭の経済力も大きく影響してきます。
地域における温度差だけが特殊性ではありません。
高校入試…これは都道府県によって、それぞれシステムが違います。
どんなに境界に住んでいても、県立高校と都立高校では
選択肢が違ってきます。
中学受験そのものにはこの公立高校の入試システムの違いは
直接には影響しませんが、私立中学のラインナップを俯瞰したときに、
東京+神奈川の千葉+埼玉の間にはかなりの違いがあることは
すでにお気づきでしょうか?
前者は高校募集のない中高一貫校と男子校・女子校が多く、
後者では高校募集のある共学校が多い、というわけです。
ということは高校入試との相関関係は後者のほうが強い
ということになります。
中学受験でダメだったら、高校受験でリベンジ
のリスクだけをとっても
1都3県で同じではありません。
特に神奈川は進路実績上位の学校は
高校募集のない中高一貫で独占されているため、
数少ない県立トップ校へ滑り込む以外は、
高校受験でリベンジ、はまず困難です。
つまるところ、視野に入れている志望校レベルと、
住んでいる地域によって、同じ中学受験でも
知っておくべきことには違いがあるんですね。
中学受験はその特殊性を理解する…
これだけでも、いったん取り組んだら
「ここで受かっておかないといけない」
のかが理解できるわけです。
明日はなぜ東京・神奈川の中学が2月1日で
固定されているのか、という方面へ
話をスライドさせていきましょう。
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東京・神奈川と千葉・埼玉の違いに展開いただき、ありがとうございました。埼玉出身、神奈川在住の親としては、自分の経験以上にシビアな中学受験という選択肢を成功に着地させるべく、県立高校の進学実績と各中高一貫私立校の進学実績推移を見比べながら学校選択を進めているところです。ただ、県立トップ校の進学実績と同等以上の中堅私立(中学受験で戦略的に戦えば可能性が高い)があるという事実が浸透しつつあり、私の周囲はこの2、3年で見ても中学受験を真剣に検討する層が増えており、中堅以下の難易度も上がってきているような気がします(サレジオはもはや中堅校に入らない)。