結局ここまで高校入試については、都立のみしか語っていませんが、
高校入試の歴史は平等性と救済措置につきます。
ただ、ふだんから努力している優等生を評価するための調査書は、
いざ受験というときに多くの受験生の足かせになります。
それでは学力検査一発勝負がいいかというと、その当日に
体調不良のため、もしくは天候不良や交通事情のために実力を
発揮できなかった受験生も救済したいという動きが出てきます。
かつて、いや現在でも、陸連の五輪マラソンの選手選考が
不透明な構造と似ています。
また、早めに高校受験の合否が決定すると、中3の3学期が
空洞化するから、高校入試日程を調整せよ、みたいな議論もあります。
高校受験のために中学3年間が存在するわけではない、という
主張もあるわけです。
以前、推薦入試と一般入試の定員の配分がどうあるべきか、
深く調べたことがありましたが、募集定員と志望者が1:1であれば、
定員比が半々の場合、双方の名目倍率はそれぞれ2倍になります。
高校入試が2倍だなんて、感覚的にはかなりの狭き門です。
全入のケースですが、狭き門に感じます。
実際には1.3~1.5倍のケースが多いわけですから、50%50%の定員比で、
2.7倍&2.7倍でしょうか。
これが定員比30%70%や20%80%ならどうでしょう。
推薦入試の倍率は上がり、とても受からない気になります。
でも、一般入試では受かるのです。
その理屈が理解できず、一般入試ではランクを落とします。
通例として「雪崩現象」が発生し、トップ校から2番手校、2番手校から3番手校と
受験生が降りてきて結局4番手あたりが激戦になったりします。
この構造を逆手にとって、私立高校は戦略を練ります。
多くの学校は、公立(都立)が不合格だったら、ウチに来ればいい、と
誘います。公立の合否確定まで、入学を保留すると誘います。
一部の上位私立高だけが、公立の合否を待ちません。これらの私立を併願する
場合は、入学金を払ったあとに辞退することになります。
後がない不安から、安全策へ流れがちになる構造が高校入試にはあるのです。
ほんとうに細かいケースは具体的に解説できませんが、
中学入試がダメなら、高校入試でリベンジと安易に考える
保護者・受験生の多くが、よい結果を残せない構造がここにあるわけです。
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