もう早く答えを言いたいのですが、言ったところで「終わり」なので(笑)
中学受験で最大の可能性を試す、という発想はいいと思います。
問題なのは何に対しての最大の可能性という発想なのか、
東大合格に対して最大の可能性とということなのか、です。
もし東大合格に対してなら、中学受験で開成不合格の時点で
答えは出ています。
もちろん厳密に言えば、筑駒に合格していれば、最大の可能性は
維持されているのも同然ですから、
「1日、3日で、第一、第二志望に不合格」の時点で目標は
切り替えるべきなのです。
東大への最大可能性、ではなく、あわよくば東大。
そこまで差があるの?
ですよね。
いちばんリスキーなのは、
「開成は高校入試もやっている」
という発想。
高校から開成に入学した生徒の進学パフォーマンスはどうなのでしょうか?
開成はそれに対して一切公表してきていません。
その理由を考えてみましょう。
1.中高一貫生のほうが優秀だから
2.高入生のほうが優秀だから
3.年度によってバラバラだから
それ以外の理由は考えられません。
3.だとして、結果的に中高一貫生と高入生がまったく対等という
こともありえません。
そして1~3のどの理由だとしても、
東大合格者数全国一のブランドに邪推が入ることになります。
内訳非公表は開成の見事な一貫したポリシーであるとも
思うのです。
キタシロの個人的な意見は1.であると表明しておきます。
2.なのであれば、募集人数を50%50%にしておけばよいからです。
ただ1.であるにせよ、一部のリスクを無視したリベンジ組が
意外と優秀という状況も考えられます。
ただし、リベンジを画策して返り討ちにあったときのダメージも
考えておかねばならないわけです。
「高校受験でも開成は受けられる。高校受験でリベンジ」
東大合格が約束されたわけではないのに、それを念頭に過ごす
中学3年間はつらく苦しいような気がします。
だから早めに「あわよくば東大」に目標を切り替えるのが肝心。
ここでもっと深追いを許していただけるのなら、
最初から「あわよくば東大」で開成以外も視野に入れておくのが
スムーズです。そのほうがいざというとき、東京大学じゃなくても
満足できる大学を探すことができると思うのです。
早慶付属校でも同様です。
早慶進学100%を中学入学時点で、
(小学校受験という選択肢もあったわけですが)
確定させると気分もラクになるわけでしょう。
で、ラクになった末の到達点はどうなるでしょうか?
付属校という選択をせず、6年間霧の中でもがき続けてきた
同年齢と18歳時点で合流して、遜色のないパフォーマンスを
示せるのでしょうか?
個人的な経験で言うなら、付属校出身者はいろいろな意味で
「レベル」を知っていて、オトナな感じでした。そのいっぽうで
ワイルドな型破りの変人はあまり見かけなかったと思います。
もちろん一概には言い切れません。
そして私立付属校の進学校風。え?ワセダ(高等学院・実業)
もケイオウ(普通部・女子・志木・湘南藤沢)も
ほぼ100%系列大進学だろうって?
いやいやここで論ずるのは学部です。
どこかの学部に必ず入れると思って目指してきた高校生と、
将来の進路に深く悩み、自分の目指す分野を絞り込んで学部選択をしてきた
高校生ではどうでしょうか?
まあ、これも実際は外部生でも「早慶ならどの学部でもいい」という
受験生は一定数いるために、そこまで明確な差にはならないのかもしれません。
ただ「付属校のボクたちのほうが大学のことをよく知っている」という
先行感はときにして思わぬスキや油断につながることもないわけではないと
思うのです。
結局は21歳時点では、どの経路を通ってきた学生かでの差はついていないのだと
思います。もしそうなら、中学で早慶付属校へ入学させても21歳までの
アドバンテージだということではないでしょうか?
この論理展開なら付属生は大学4年間、リーダーシップを発揮して、
外部生をリードする存在になっていなくてはいけないということです。
もちろんそういう学生も多数いることでしょう。
人間、一瞬先もわからない中で、どれだけ先の目標をイメージするかは
けっこう重要で、まさにこれも自己肯定のありようを示しているということになります。
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