かつて受験案内本の巻末資料でも、
「特進クラスのある学校」のリストアップをしていました。
その意図は
高校募集のある学校における、中高一貫生の位置づけと、
中学募集時の受験生に対する「進学校である印象」の擦りこみについて
読者に理解してほしいと思ったからでした。
でも、それをストレートに言わないと、暗にほのめかしても
なかなか伝わらなかったのではないかと思っています。
(実際問題それは不可能です)
・高校で「特進」を強調するついでに中学にも「特進」を創設した学校
・「特進」というネーミングで募集の好印象を狙った学校
・募集時は特進と一般の区別はないが、入学後に選抜される学校
まあ、いろいろです。
ただ海外への修学旅行同様、学校側がその必要はない、と考えている学校の中に
上位校が多いのも事実。逆に特進クラスの設定が外見だけで、実際には
進路実績に結びついていないタイプも多く見受けられました。
また埼玉などの私立高校は偏差値にかかわらず、コースを細かく分けることで
多くの受験生を受け入れようとしているために、同じ考え方を中学募集でも
適用しているケースがあり、「中高一貫」の主旨とは合致しないのでは?
そうも思いました。
東京では高校募集校の49.5%がコース別募集ですが、コース別募集実施校の中学募集は
特待入試、奨学生入試を含めてその61.8%が中学でも一般とそれ以外を区別した募集を実施。
これが埼玉では高校募集校の76.9%がコース別募集を実施し、実施校の60%が
中学募集でも同様に分割した募集を実施しています。
見落としてはならないのは中学を併設していない学校よりも、
中学・高校の両方で生徒募集をしている学校のほうが、
若干ですが偏差値的にも上位にくる傾向があり、
・中学があってレベルがそこそこ高い
と見なされている高校が東京のほうに多いためです。
それに比べて埼玉では学校規模が大きい私立高が多いため、
高校でのコース別募集が東京より進化したようです。
佼成学園や国学院久我山、宝仙学園のように高校募集の場合はかなり狭き門である学校も
中学では分割募集をしているいっぽうで、
高校募集を実施せず、中学募集のレベルアップのためにコース別募集をしているケース、
大妻中野、かえつ有明、麹町学園女子、東京都市大付属、中村などもあり、
確かにすべての学校が高校でのコース別募集の余勢をかって、中学でも実施している
とは言い切れません。
各校の募集スタイルで、その先をどう見据えているかは如実にわかるというわけです。
鉄則は高校募集もある学校を受験する場合は、そちらの入試状況もしっかり
見ておくこと、です。
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