夏ごろのこのブログで登場したかつての仕事のパートナー、
彼はキタシロと同い年で、中学受験で武蔵に合格できず、
高校で早大学院に進学した、根っからの東京人でした。
中学受験の何たるか、を最初に自分に伝えてくれた人物で、
当時の上司よりも、繰り返し議論の相手になってくれたものでした。
彼はすでにもうこの場所にはいないので、
自分がこの業界とかかわり続けてきた歴史の中で
彼からの薫陶を時折思い出し、自分にできることは何なのか、
もし彼がここにいたなら、このブログを何というか
ときどき考えます。
その彼が、業界の誰だったか忘れましたが、こんなことを言いました。
「今はどこの学校も、入試を何回も何回もするようになったけど、
そりゃあ回数をやれば受験生は集まるよ。入試は1回、というのが
正しい募集かどうかは知らないけど、2次入試、3次入試で
たくさん受験生を集めている学校よりも、初回でしっかり集めている
学校のほうが上だと思わない? 今度そういう集計をしてみなよ」
もう5年も前のことですが、いつか実現したいと思っていました。
でもなかなか機会がなく…。
ようやくそれなりのデータ分析ができた、と自負しています。
何度も出しますが、この分布なんです。
「受験する価値のある学校」のラインが上がっています。
それは学校側が「もはや売り手の市場じゃない」ことを
相変わらずつかみきっていないから。
実際に入学した保護者の変わりゆく価値観と、
伝統ある私学の建学の精神を突き合わせて、
悩みぬいていないから、じゃないのかなと。
誰もが数字だけを追う世の中ですから。
いつも言っている「結果は数字に表れる」と
「まず数字を追いかける」とは違うと思うのです。
来週の記事からは、数字の分析からしばし離れて
(またすぐに戻る気もしますが…笑)
いろいろな「人間」の話を、教育ネタとからめつつ、
何本か、放ってみたいと思います。
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