「デキル」学校は何が違うのか、見きわめポイント
この2015年8~9月に公開した一連の記事、特にPV数が高かったのはPART4でした。
毎年、なかなか時間がなくて、説明会で訪問する学校数が限られていても、
できるだけ足を運びたい学校のひとつが吉祥女子です。
進路実績も伸びてもう難関中学の部類に入ってますが、塾対象の説明会は毎年、きっちり開いています。
この学校の特色は進路指導資料の充実です。これは説明会のための資料ではなく、
ふだん在校生に対してことしの卒業生はどうだったか、を
しっかり集計分析して配布しているのと同じものが塾関係者にも配られます。
これらは自校の「実績」ばかりでなく大学入試全体を俯瞰した動向にまで及んでおり、
なかなか他では見ることができないものです。
また、よくあるビデオ上映でも「校内の様子」「在校生の様子」という単純な紹介ではなく、
あのときのあの生徒がどう成長したか、在校生のときの取材映像と、
卒業後何年かしてからの比較を見せるなど「6年間の中高一貫教育」にかける思いが伝わってくる出来になっています。
それと他校ではなかなか公開しない資料が受験生の併願校リスト。
受験生にとっているアンケートで、入試が終了したタイミングではないため、
正確にどの学校に合格して進学したかはわからないものの、
どの学校を併願している生徒が何人で、そのうち何人が吉祥女子に合格したか、がズバリ集計されています。
つまりは併願校が格下だと吉祥女子の合格率が低く、
吉祥女子が押さえだと合格率は高く出る、ことが読み取れるんですね。
このデータも経年変化を見ていくとリアルな動向がわかるしくみです。
なかなかにマーケティング感覚を持っている学校といえます。
こういう学校を訪れると「頑張っているなあ、こちらもこうしてはいられないなあ」と刺激を受けます。
一部の学校が「やっぱり来ないほうがよかったかな、これだからダメなんだろうな」と感じさせるのとはえらい違いです。
2007年に東大9名という表面的なブレイクを果たしたあとに出た反動も淡々と乗り越えて、
国公立大実績は以降2度にわたってベスト更新をしています。
地に足がついている学校はここばかりではありませんが、
それを地に足をつけた形で外部広報している学校は少ないと思いますね。
今年の説明会はちょうど節目に当たる年だったようで、
長い間広報の前面に立っていた先生が教頭に昇格し、広報関係のメンバーが一新されたとのこと。
男子校の本郷もそうですが、そういった体制もしっかりアピールしていく様は開けた学校、という印象を与えます。
まあ、好印象が重なっていくのとその逆では差がつくばかりなのはしかたないところです。
ということで、これと対極にある学校も紹介してみたくなったので続けてPART4にしてみます。
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