さてきょうが本丸の連続減少校です。
連続して減少していることを唯一肯定できるものがあるとすれば、
進路実績も上昇して、バブルな人気が弾け、
なんちゃってな受験層が去り、ホンキの層だけ残った、という
ケースが考えられますが、それでも4年連続減ともなると、
マイナス要因を心配したほうがいいでしょう。
連続増加校に比べていかに多いかが一目瞭然だと思います。
※しかも減少が始まった前年の数字と比較してすでに半分以下になっている学校も少なくありません。
ふつう受験者数が「横ばい」なのであれば、
増加校、減少校が相半ばするのが道理。
つねに減少校の数のほうが多いということは、
中学受験業界はやはり追い風、と喜んでいる状況では
ないわけです。
受験者数を伸ばしている学校の中に「元値が安い」という
表現をした学校がわずかにあったわけですが、
受験者数減で「元値が高い」はありうることなのでしょうか?
表は2016年の受験者数でソートしているので
6年以上連続で減少している学校(最低値のブルーの網ぬりが
ない学校)が表のどのあたりにいるか確認してください。
6年以上連続減の学校は38校中9校です。
4年以上連続増の学校が18校中4校でしたから、
この違いが明白だということです。
最後に、進路実績の自己ベストを更新し続けることは
難しいので、伸びている学校でも平均値の推移を見たほうがいいと
以前に書きましたが、
受験者数においても、隔年現象が年を追うごとに顕著に思えます。
もちろんこれは偏差値という難易度と関連があるわけですが、
「入りやすくて有望な学校を見つけたい」→
「中堅と見ていたのにそこまで難しくなってしまったら手が出ない(安全校として機能しない)」
という心理が受験生側に働いているのでしょう。
ただし、もしも、各校の受験者層で、少数激戦ということではなく、
実力差が大きい受験生が増えているとするならば、
80%偏差値は自然に上昇する道理です。
そこで「じゃあ偏差値を上げなくては!」がミスジャッジ。
ただむやみに偏差値を上げるよりも、
その学校の問題傾向に対応できるような「合格力」を
つけることが肝要です。
これからの中学入試は、はっきり言って、
それがわかる受験生・保護者か
ひたすら無駄な頑張りを続けても、余力・底力がある受験生・保護者かの
どちらかが志望校への合格を果たすのだと思います。
きっと誰もが完全にこのどちらかに分けられる、わけではなく、
比率の問題なのだと思いますが、
楽をしよう、ではなくて、しっかり努力してしかも最短距離を見つけたい、
と考えたほうが得策なのだと思います。
つまり俯瞰の視点がなく、近視眼的な姿勢では、
簡単に落とし穴にハマる可能性が高くなります。
本来はだからこそ「なぜそうまでして中学受験をするのか」の
根本的なモチベーションこそが、前進する原動力、ということになるわけです。
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