入試結果…受験生本人にとっては合否を指すかもしれませんが、
第三者にとっての入試結果とは、イコール入試状況だと思います。
その学校の生徒募集の現況が伝わる貴重なデータです。
出願速報に一喜一憂?する愚を戒めたところなので、ここから続々と
情報公開される、これらのデータについて書きたいと思います。
実際に一部の受験生の中には、ことしの入試は
・難しかったのに合格できた
・難しかったから合格できなかった
などと振り返りたい心理があるのかと思いますが、
最後の頑張りで逆転合格しようが、余裕で合格しようが合格は合格で、
あと1点で不合格でも、ありえない見落としで不合格でもいっしょです。
ですから、ここではあくまで次年度見据えた入試結果、入試状況の読み方に
ついて書いていこうと思うわけです。
まず入試には「募集定員」というものがあります。
どんな学校にも入試である限り設定されているわけですが、
「中学で募集する」人数も学校によって違いますが、複数回入試を行う学校では
各回に定員が配分されていることがほとんどです。
17年度入試から実例をあげるなら、
開成は定員300に対して合格者は395、麻布は同じく定員300に対して382、
桜蔭は定員240に対して合格者は269、女子学院は同じく定員240に対して278。
受験生のほとんどが第一志望であろうと思われる難関校でも、辞退者を想定して
多めに合格発表が行われます。
これに対し、1/10に行われる栄東の難関大A入試は定員男女140ですが、
17年入試の合格者数は4341です。
それだけ辞退者が多い前提の入試であるわけです。
その学校が1学年何クラスでどの程度の規模かというのは
インプットしておく必要がありますが、受験者数÷定員で倍率を計算する
(名目倍率)のはナンセンスというわけです。
倍率を気にするなら受験生数÷実合格者数の「実質倍率」で見るべきでしょう。
さて、その実質倍率…前年実績は
開成は2.5倍、麻布は2.9倍、桜蔭は1.9倍、女子学院は2.3倍。
超難関校でも目玉が飛び出るような倍率にはなりません。
ところが、千葉最難関の渋谷幕張は
1/22の初回入試が男子3.2倍、女子2.7倍であるのに対し、
2/2の二次入試は男子10.3倍、女子14.9倍…。
これを偏差値表で見ると
1/22の初回入試が男子69、女子71であるのに対し、
2/2の二次入試は男子69、女子72。(四谷大塚のデータを引用)
なかなか不可解です。
名目倍率よりも実質倍率ですが、その実質倍率は難易度を表さない、
というのがまずは入試結果を読み解くスタート地点だと思います。
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