何をいまさら午後入試、と言うのは簡単です。

それしか方法が思いつかないと言おうが、

これでも少しでも早く決断したのだ、と弁護しようが、

何らかの結果が出なければ改革は失敗です。

2018年から午後入試を導入する、

共立女子と品川女子学院は、単に入試日程を

増やしたわけではないでしょうから、

各々狙いはあるのでしょう。

そこで過去に午後入試をうまく進路実績伸長、

募集実績に結びつけたと

思える学校を振り返ってみます。

まず最初は男子校の高輪です。

算数入試で2/2PMに設定されています。

当時は午後入試という発想が珍しく、しかも1科入試でした。

御三家をはじめとする錚々たる男子上位校の志望者を集めることが

できたと記憶しています。ライバルが増えた現在でも

導入以来受験者総数4桁を切ったことがありません。

また午後入試導入以降、2007年から8年連続で早慶上智合格比率

を更新するなど好調が続きました。

東京都市大付属は2/1AM入試を行わず、初回入試が2/1PM入試

という大胆な設定で、ピークにはトータルで

2600名を超える受験者を集めました。

その後進路実績も順調に伸びていています。

共学校では東京農業大学第一。この学校は3回の入試のうち

2回が午後入試。ただし、1回は2科4科、2回は算理と違うタイプの

入試を用意し成功しました。

ところが女子校での確たる成功例は思い当たらないのです。

導入当初は注目を集めても、やはり進路実績が伴わないなどの

理由で人気は一過性のものに終わってしまいます。

受験者数が導入当初から半減という例も珍しくありません。

第三者として冷静に見た場合、あくまで

「導入初年度は人気になるなあ…」という感想です。

導入校が増えて競争が激しくなるわけですから、

目新しさ勝負になるのでしょう。

編集部時代に併願校アンケートを見ていて、

こんな感想を持ったこともありましたね。

併願作戦に午後入試を巧みに組み入れる受験生ほど、

しっかり合格校を確保し、第一志望校に集中することで

結局午後入試校に入学するケースは少ない。

まあ、これは統計をとってはいないので思い込みかもしれませんが、

あくまで押さえのつもりだった午後入試校しか受からず、

不本意入学…という生徒をしっかり立ち直らせて進路実現してこその

午後入試導入でしょう。

ある学校の先生はこう言っていました。

「午後入試だからって、ちゃんと学校のことを調べず説明会にも来ていない

保護者に限って入学後に不満をもらす…」

どっちもどっちだと思いますが、志望順位の低い受験生を量産する

午後入試は一時的に受験者数が回復することで、学校にとっては

禁断の果実ということが言えるわけです。

そういえばこの先生の学校も最近では大きく受験生を減らしていました。

となれば、不本意入学だったはずの?難関中志望者を進路実績で

満足させてこその午後入試であり、そうした椅子の数は限られてきます。

しっかり実績を残している学校ほど、午後入試導入の必要性を感じない、と

言えるでしょうし、午後入試を導入するならするで、狙う受験層を

しっかりターゲッティングできていないと、「深く考えずとりあえず受験」組

を一時的に増やすだけの結果になるわけです。

学校改革には注目しても、入試改革にはうかつに乗るな、

そんなことが言えそうです。

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