SGHに指定されているから、英語教育に力を入れている…

それは間違っていないでしょうが、問題はそれで

どのような効果が上がっているか、です。

その上がった効果をどう広報して、募集に結びつけているかです。

ネイティブ教員の人数ではなく、英語を活用する環境が文字面だけでなく

どう整えられているかです。

さらにいえば、配されたネイティブの教員が、いかに切磋琢磨して

その学校の生徒たちの語学力向上に取り組んでいるかです。

在日十何年の日本語ペラペラな熟練ネイティブ教員の存在は

生徒たちの向上には意外と結びつかないような気がします。

各校で授業参観する機会が多数ありましたが、どうも

相関しています。

帰国生の受け入れも同様です。

帰国生入試を一般入試と別に設定しているのに、

ほとんど受験生がいない学校。

帰国生入試を設定していないばかりか、

一般入試を受験する帰国生に格別の配慮はしていない学校。

多くの難関校が後者だとすれば、

帰国生を別枠にすることにメリットがあると発想している

学校側に思い違いがあります。

帰国生入試を分ける主たる理由は、英語以外の教科の水準が

海外生活のために、他の受験生の水準に届いていないから。

とするなら、入学後に国算理社を手厚く伸ばさなければいけません。

裏返せば、そうした面倒見がいい学校ほど帰国生が安心して集まります。

また滞在国や年数によって同じ帰国生でも英語力には差があります。

日本語よりも英語のほうが圧倒的に得意な生徒もいれば、

「帰国生だから英語ができる」と思われるのは単なる偏見と

感じている生徒さえいます。

シンプルにくくれば、こうした各人の個性を丁寧に育む学校の姿勢が

進路結果を左右するとも言えるわけです。

あるとき、帰国生受け入れ関係者が参加するシンポジウムに

参加したことがありました。募集担当者の立場からすれば、

どこにどれだけの受験予備軍がいて、そこにいかに的確に学校情報を

発信すべきか、という方向に傾きがちな議論の中で、

受験生本人が価値ある学校を見定めて、問い合わせをし、進路を

決定した事例が報告されて印象に残っています。

確か進学先はとある県立高校でした。帰国生枠のない学校でした。

多くはそうした判断が難しいために、帰国生枠のある中高の

「説明会」に関心を持つわけです。

過去にほんの数年間ですが、こうした帰国生枠のある学校を主体に

学校情報を特定の海外進出企業や受験生に配布する冊子を企画・編集した

こともあります。

そのときの印象をざっくりまとめるなら、そうした学校情報を社員向けの

福利厚生と考える企業が意外に少なかったのと同時に、

学校側の帰国生受け入れの姿勢はまちまちで、

「帰国生の英語力をより一層伸ばす」→ふきこぼれの防止

「足りない他教科のキャッチアップを行う」→落ちこぼれの防止

の両方をしっかり行っている学校はごく少数でした。

昨今は小学校でも英語を扱いますから、かつてよりもさらに英語は

身近になり、「特技としての英語」を身に着けている小学生も

増えているはずですが、中学入試を見ていると

「入学後にもっともっと英語を頑張りたい生徒」募集と化した

「英語入試」が年を追うごとに増加しています。

「英語入試」ですから、英語が得意以上に、

英語のほうが得点率が高い→理社その他に弱点がある

生徒が集まってしまうリスクがあると言えます。

かつての帰国生入試を形だけ新設して期待をこめた学校と

似ているような気がします。

いずれにせよ試み・取り組みは数多あります。

PDCAよろしく、たゆまず検証して改善しているかどうかは

実際に現場を見て、成果と比較してみなければ

見えてきません。

学校環境が学びへの興味関心を喚起できるかどうか、

そしてその素養を持った生徒たちが刺激し合えるかどうかに

尽きるのだと思います。

もう少しだけ、中高一貫校の英語について続けてみようと思っています。

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