以前中学入試で募集定員割れしている学校を調べたことがありました。

一般的には募集定員割れとは募集定員よりも入学者が少ない学校の

ことを指します。

私立の場合には大多数の学校で、入学辞退者を見込んで合格者を多めに

発表しますから、読みが外れて、その年度だけ偶然定員割れするケースも

よくあります。募集定員以上に合格者を発表しても、入学手続者が

予想外に少ないことがあるわけです。

ただ、受験者数が募集定員を下回っている学校では、どんなに合格者を

多めに発表しても、入学者ベースで定員割れを免れることはありません。

そんな学校が2017年入試で東京だけでも30校を超えています。

そしてそれ以外にも受験者数は募集定員を上回っていても、入学者

ベースでは定員に達しない、そういった状況が2年以上継続している

実質定員割れ校がさらに20校以上あるようです。

そのほとんどが女子校。女子校だからこそ可能な独自の教育、

といった部分が受験生に受け入れられていない、と見ます。

そこで高校募集に力を入れる学校、共学化を決断する学校が目立つのも

しかたのないところでしょうか。

ある学校のサイトの進路指導実績のページで、

こんなメッセージを発見しました。

「(校名)の生徒は、全員が入学時から高い学力を有していたわけではありません。
しかし、教員陣は生徒の可能性を誰よりも信じ、暖かな目で指導にあたります。
(校名)で過ごす 6年間で自主・自律・自立の精神を養うことで、
自らの興味・関心を深め進路に対する意識も高まります。
 毎年、一般受験だけでなく推薦・AO入試でも多くの合格を勝ち取ることができているのは、勉強だけでなく、6年間で培った見識の深さや人間性に高い評価をいただいた結果なのです。」

ところが、併記されている進路実績を見ると、難関大合格者数は徐々に減少して、

かなり寂しい数字です。小規模校ですが、四年制大学を進路選択しない比率も

目立ち始めました。

つまり学校メッセージと現状が乖離しているというわけです。

別の学校では高校募集や共学化というとらず、募集定員そのものを半減しました。

しかしながらそれ以前から充足率は50%を切っていましたから、

定員調整後も募集定員割れのままです。

2017年からはすべての授業を英語で行うクラスを新設。

海外の大学への進学を視野に入れる、と学校サイトにはあります。

英語力向上に力を入れる、は今どき斬新な施策では

ないはずですが、ページにはグローバルの文字が躍ります。

また、この学校の進路実績を見ると、「過去3年間の実績」として公表しており、

実際には卒業者の減少以上に、難関大合格比率も低下しているわけです。

つまり現状をストレートに見せてしまっては、受験生は集まらない

と学校は思っているのでしょう。

こうして見ていくと、学校情報をどう外部発信するかの問題も

ありますが、学校自身の現状認識がとても怪しいことに

気づくわけです。女子校が敬遠されてしまう理由は

そこにこそあるような気がします。

近い将来、多くの職業がAIにとって替わられると

言われます。将来に夢を持ち、その夢を叶えるには相応の

学力も必要とされるでしょう。

さすがに女子校とひとくくりにするのは乱暴ではありますが、

調べていくほどに入学者を減らしている学校の

体質の古さがとても気にかかります。

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