新学期になると各高校から平成28年度の卒業生の進路状況が
次々と公表されていくことでしょう。
進路実績ランキング。
難関大学にどれだけ合格者を出しているか。
この評価については特定の方法で継続的に集計して
いますから、伸びている学校、苦しんでいる学校については
かなり把握しているつもりです。
それを踏まえていうと、16年春の実績を見る限り
右肩上がりの学校はほんのひと握りで、
苦しんでいる学校のほうが多いように見えます。
東京と地方では「進学校」のニュアンスにもかなり差がありますが、
ひとつの基準として、自分は
国公立大10%、早慶上智20%、MARCH40%
(%は卒業生数に対する現浪合格者数)のライン
を考えます。
国公立を含めた1都3県の中学入試実施校で
このラインを超えてるのは110校ちょっとです。
この数を多いと感じるでしょうか。
ざっくり言えば中学入試実施校の上位ほぼ3分の1
ということになります。
よく東京の主要大学においては地方からの入学者が
伸び悩んでいると言いますが、
そのぶんを差し引いても、難関大学合格者は
東京をはじめとした公立を含む上位校で
一定のパイを奪い合う状況になっているようです。
常にこの上位100校+αのラインをチェックしているわけですが、
この厚い壁を突破して浮上しつつあるのは、
この5、6年では大宮開成、広尾学園、麗澤など、
ほんの数校しかありません。
もしこの傾向があと2、3年続いたなら、
TOP100が固定化するばかりか、TOP80-100も
不動になってくるかもしれません。
進路状況と進路指導の方向性を含めて、
学校の魅力を受験生にどう伝えるか、
大変難しい問題です。
極論を言うなら、そういった進路実績に重きを
置かない受験生が増えるとすれば問題は解決します。
募集を複線化して、選抜クラスの偏差値を高めで
キープするのもそのテクニックと言えなくも
ありません。
少なくとも卒業生の進路について
学校には説明責任があると思います。
自校サイトに最新情報を掲載しないケースも
見かけますが、それはさすがに論外です。
さて、どの時点で最新情報に更新するか、
それをサイトでどういう表現をするか、
ぜひ注目したいと思います。
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