そろそろ過去問シリーズも締めにかかりたいところです。
受験生本人の心理として、受験勉強はさせられているだけ
などと自覚していないのは論外として、
「問題を解けるようになる」=「志望校に受かる」
と考えている場合が多いでしょう。
時間内に解くのが入試だということは理解しているでしょうが、
実際の時間配分をどうすればいいかは体得していません。
もちろん会場テストはそのシミュレーションの機会ですが、
出題内容は自分の志望校の問題ではありません。
そういえば笑っちゃう話ですが、会場テストでよい点を取る
対策というのがあるようです。三大模試の出題傾向を分析して
いい点を取り、高い偏差値を獲得する。
獲得した偏差値は張り子の偏差値で、志望校合格に近づいた
錯覚を生じさせて、自信をつけるというもの。
キタシロは会場テストでうまく行かなかった経験が
本番に生きると思うのですが、まずは順調に行っているという
安心が欲しい、という心理状況が芽生える受験生も多いようです。
さて、入試本番を想定した場合に、
・解き方を知っている問題が出る
これがベストでしょう。
でも解き方を知っていても、それなりの作業手順が必要で、
そこを最短で正確にこなしていく。
そこでつまずくと得点になりません。
ですから、
解き方を知っている問題を集中してどれだけ正確に解いていくか
が勝負になります。
ところが、解き方を知っている問題=解いたことがある問題では
本番シミュレーションにならないのです。半分答えを
「知っている」問題では力試しにはならないからです。
ですから過去問でのシミュレーションは本番を想定した制限時間で
まっさらな状態で立ち向かうことが重要で、
何年分やったとか量的な問題ではないと思うのです。
受験生がほめられたい一心で、過去問シミュレーションに
たまたま解いたことのある問題が含まれていて
そこで合格ラインを超えられたとしても
それは本番での油断につながるリスクがあります。
過去問はなかなか解けなくて当たり前。
難関校では解き方がすぐわかるような問題はほとんど
出題されません。
実際の入試問題の正答率でもわかるように、
多くの受験生がクリアする問題をすべて正解する気構えと、
なかなか正解できないような骨のある問題に食らいつく
そのハードルの高低を実感するのが過去問シミュレーション。
そしてうまく解けなかった個々の問題を振り返って
どうすればよかったかをしっかり
反省する作業も含めての過去問対策だと言えるでしょう。
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