塾対象の学校説明会でこんな質問をしたことがあります。

「説明会の案内状は塾の規模を考慮して発想しているのですか?」

そんなことはありませんよ、という答えでした。

大手塾の関係者が少なかった気がしたからです。

受験生レベルで見た場合は、大手塾に通うケースが圧倒的に多い。

中学受験生の約80%が大手トップ10の塾に通っているとして、

塾対象の説明会参加者の何割がその大手塾関係者かということです。

感触としては3~4割ですね。

まあ学校によっては交通費などの謝礼(図書カードとか)を目当てに

その学校を受ける塾生もほとんどいないのに足を運ぶ方々も

いるようですが、そういった要素を除外しても、説明会参加者の中の

大手塾関係者、特に現場の若手スタッフの比率は少ないように

感じます。なぜでしょうか。

それは、大手塾は独自に塾生用の説明会を開催するからです。

人気校・有力校を対象に、学校を自塾に招待して説明会を行うケースが

多いようです。大手塾の保護者にとっては、直接話が聞ける機会が

あって便利です。

保護者はそれでいいかもしれません。

塾主催の学校説明会を開催すると当然、特定の学校とその塾の絆は

強くなりますね。もちろん塾からの「推薦枠」が成立するような

ことは表面上はありませんが、絆が強くなることと思い入れが強くなる

ことは連動するわけです。

せっかくスケジュールを調整して、その塾の塾生のために

説明会を開催しているのに、実際に受験する生徒はほとんどいませんね…

みたいな現象は非常に起こりにくいわけです。

この部分は保護者の志向にも微妙に影響していきます。

そして何よりも大手塾の現場スタッフが、実際に肌で感じて学校を比較する

機会が少なくなることを意味します。

さらに言えば大手塾ほど分業がしっかりしていますから、講師自身が

学校の比較をする機会は、個人塾や中小塾で教えるスタッフより

少ないのは当然です。

一定の人気の基準で、もしくは模試の偏差値で学校の価値を測ることが

多くなっても不思議ではありません。

以前もちらっと書いたのですが、受験案内を共同編集した際、

「おすすめ併願校」の掲載をするかどうかで、意見が分かれました。

熟練度の低いスタッフでも、保護者にアドバイスができるよう

ぜひ「おすすめ併願校」を掲載したい…とても違和感を感じる意見でした。

麻布を第一志望にする受験生は、芝や世田谷学園を併願したほうがいい?

いやいや実際にデータ上、そういう受験生が毎年数人実在しているという

話です。

2月1日に麻布を受けたら2日に○○、3日は○○を受けるのが標準的な

作戦だなんて、首都圏の中学受験を知らない人が言う事です。

併願作戦はひとり一人違うわけですが、大手塾はそれに対応しづらく

なっている背景がそこにあると思います。

マニュアル主義とでもいいましょうか。

もし仮に私立中学にとって大手塾が圧力団体であると仮定すると、

影響力の強い大手塾との距離を縮めておこうということを中学関係者が

発想しても無理からぬことだと思います。

けっして表面化しませんけどね。

そういえば書いてて思い出しましたが、編集部にアンケート回答がない

某有力校に「塾対象の学校説明会は行っていないのですか?」と

尋ねたところ、「日能研対象の説明会は実施しています」という

答えが返ってきたことがありましたね。

これは編集部には答えてはいけない内容じゃないでしょうか(苦笑)

学校と塾の関係は日々刻々変化するものと思いますから、過去の話は

過去の話であるにしても、業界の勢力図を考えると塾と(特定の)学校の

関係がフラットであるとは言い切れません。

こうした状況を踏まえて保護者は受験校を最終決定するわけです。

いかなる場合も「潜むリスク」に神経をとがらせておいて損はないという

ことです。

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