千葉と比べて埼玉の公立は比較的活気があるように見えます。
これは私立の中高一貫校が押しなべて停滞傾向が強まったことや、
中学を新設した学校が軒並み苦戦している傾向からも、そう言わざるを得ません。
TOP100にランクインした私立中高一貫は6校で、公立は7校ですから、
埼玉では千葉以上に公立高校がしっかり実績を残しているということが言えます。
そしてその内容も千葉の公立高校を上回っています。
1都3県で唯一県立の中高一貫校(の進学校)がないのが埼玉。
市立浦和も中学は開設しましたが「一貫」の色合いは薄いようです。
よけいに(高校からの募集の)公立上位と言えそうです。
県民性と言ってしまうと失礼かもしれませんが、東京・神奈川における
中高一貫と比べても私立には歴史が浅い一貫校が多く、文化的にも
その伝統がなかなか根づかない、ということなのだと思います。
また高校入試の局面で言うなら、公立・私立の協調がもっとも顕著なのが
埼玉です。
私立側が受験生が公立のほうが第一志望であることをよくわかっていて、
安心して公立第一志望を受験する風土を作ることで、逆に入学者確保
につながっています。名を捨て実を取るスタイル。
その代わり、多くの私立校でコースやクラス分けを多層化して、
どんな受験生でも受け止める態勢が整っていると言えます。
こうなるとボリュームゾーンを捨てて、上位層獲得に走るのは
かえってリスクになるわけです。
大宮開成のように中学開設と同時に多数を占める高入生のレベルも
上げていったような例はとことんレアではないでしょうか。
いっぽう公立を見ていくと、さいたま市立を含め8強というような
構図に見えます。こうして2番手校との差が開いていくことは
県教委としては好ましくないはずです。平成29年度入試では
「学校選択の問題」を採用している学校が20校と公表されてますが、
もちろんこの8強はすべて、含まれており、問題はこの8強以外の
学校でしょう。
共通問題よりも難易度の高い問題を採用する割に進路実績が
伴わないとすれば、選抜が機能しないのと同時に、敬遠要因にも
なりかねません。
こうして上位公立高校が難関化・ブランド化されるほどに
埼玉における私立中学受験は盛り下がるように思えてなりません。
ボリュームで公立に勝てないなら、東大合格者で勝負するぞ!
力づくの戦略は逆効果にさえ思うのですが、どうでしょうか。
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