きょうの話題、実例は中高一貫校からは少し離れた内容になります。

最近、某三重県の学校が問題を起こした私立の通信制高校。自分も10年ほど

このジャンルの学校案内本を作ったので、このジャンルにはかなり詳しいと

思っています。

というより一般の方々はこのジャンルについての知識はほとんどありません。

知ろうとも思っていないのでは?

それをいいことにこの業界では悪徳な学校は相当なことをやっています。

もちろん良心的な学校もありますが、この三重県の学校と似たようなことを

やっていて発覚していないだけの学校は少なくありません。

学校と言っても雑居ビルの一室で自習とか。

国会で取り上げられたのも初めてではなく、某有名大学教授を担ぎあげて、

ネット上に系列大学を作った方々もいました。

その学校の生徒募集のうたい文句が「ラクに楽しく高校卒業」

そうかあ、卒業証書をお金で売るわけか。

でもこれ文科省はきっちり管轄しませんから。私立高校は都道府県の管轄なんで、

都道府県に「監督責任を問う」だけ。

この通信制をテーマに、こういったホンネブログなんて始めたら、

どエラいことになるでしょう。

そんな業界の雰囲気の中、あるとき、私立の通信制高校だけでは不十分と

都立の通信制高校を取材に行ったことがありました。

もちろん生徒取材はNGですし、行った先に生徒はいないので、

先生にインタビュー。するとそこで披露されたのは教材の充実。

通信制はそこじゃないだろう、いかに生徒たちのモチベーションを維持するか

だろう、と思いつつ話を聞くと、

都立高校のデータライブラリーにある古典から明治・大正の文学作品のことごとくが

有名俳優の朗読でデジタル化されており、都立高校であるからには

全日制同様、通信制でも無料で利用できる、というのがセールスポイントでした。

ライターさんに「そこ、書くところじゃないから」と言ったのを覚えています。

いったい通信制で卒業するための国語の単位は何単位でしょう?

芥川龍之介と夏目漱石と奥の細道の全編朗読を聞くだけで卒業できますか?

まあそれはおいといて、都立の先生って現実を見ようとしないんだなあ。と。

いくらデジタル教材が充実しても通信制高校を選んだ生徒には、

そこまで「深める」余裕はないはずです。

その後、採算性も低いその案内本は徐々に店仕舞いすることになりますが、

このジャンルを10年やっても、「定時制は必要だ」とか

「都立の転編入試験の情報がもっと広く伝わるべきだ」とか

現状認識を疑う声が編集部にたくさん届きました。

(当事者になるまで)何も知らない、知ろうとしない姿勢が

ここにもありました。会社の事業として採算性を問うた場合、

このジャンル(の出版)は消えていく運命でしょう。

最後はわずかに残った広告クライアントにどこまで義理立てするか

という問題でした。

自分としては関わっている先生や学校、そして保護者の

変わらぬ無関心を思うと、残念だけど潮時と思ったのでした。

fc2ブログの「中学受験DEEP-INSIDE」もよろしくお願いします。

↓ブログランキングに参加しています。
応援クリックをよろしくお願いいたします。